【風疹】最近世間を騒がしている風疹の症状って?あなたは本当に予防接種済み?
ここ最近ニュースでよく聞くキーワード。
「風疹」
風疹の患者数が急増していることがニュースで報道されています。
特に関東地方で増加しているようですが、実際「風疹」がどういった病気かご存知ですか?
症状は?予防接種?はしかとの違いって?など、気になる風疹情報をまとめてみました。
※当ブログは看護師がこれまで勉強したことを元に記載していますが、心配だったら必ずご自身の足で病院を受診してください。当ブログをご覧になり生じたトラブルには一切の責任を負えません。
【風疹ってどんな病気?】
風疹は、風疹ウイルスが原因で発症する感染症です。
感染経路は風疹ウイルスに感染した人の咳や鼻水によって感染する飛沫感染です。
(飛沫感染とは、咳や鼻水などの飛沫が体内に入ることで起きる感染)
風疹の感染力は「麻疹(はしか)」よりも弱くて、「インフルエンザ」よりも弱いです。
【症状は?】
潜伏期間:風疹ウイルスが体内に侵入してから2〜3週間。つまり風疹の患者と接してから2〜3週間は油断大敵ということです。
症状:初期症状として、倦怠感・微熱・首リンパ節の腫れなど。その後3〜7日後に発疹が頭から全身へ出現します。発疹の出現している期間が一番感染力が強いので注意です。
【治療は?】
風疹には有効な抗ウイルス薬がないので、風疹自体は自然治癒を待つことになります。
ただ合併症を緩和するための治療(対症療法)を行なっていきます。(痒みに対して痒み止めや発熱に対して解熱剤など)
【妊婦さんは風疹に要注意!】
もしも妊娠中に風疹にかかったら、生まれてくる赤ちゃんに「先天性風疹症候群」という先天的な病気が生じる可能性があります。
どんな病気かというと胎内で赤ちゃんにも風疹ウイルスが感染して、生まれた時に心臓や眼、耳などに合併症をきたしたり、精神や身体的な発達の遅れが生じる可能性がある病気です。
そのため妊娠を予定している方や希望している方は必ず風疹の予防接種を受けておくことが必要です。(妊娠してからは予防接種はできません)
もしも心配な方は風疹の抗体検査を受けてみてください。
近くの内科に相談したらすぐに採血をしてくれるはずです。
【予防接種について】
現在風疹が再流行している原因の一つが風疹の予防接種を行っておらず風疹の抗体を持っていない人が存在しているということにあります。
実は30代〜50代の男性は予防接種を行っていない可能性があるのです。
なんで予防接種をしていないの?と思いますよね。
理由は1977年8月〜1995年4月までは女子中学生のみに風疹の予防接種をしていたからです。(先天性風疹症候群を予防するため)
60代以上の方の場合は風疹ワクチンが存在せず、自然の流行で抗体を獲得したと考えられているそうです。(心配なら必ず抗体検査を受けてください!)
しかしそれでは日本全体の風疹の流行を予防することができないということで男子も風疹の予防接種が始まりました。
その後も何回か風疹の予防接種の仕組みは変更されており、現在は1歳児と小学校入学前の1年間の幼児に原則として、計2回の麻疹風疹混合(MR)ワクチンを接種することになっています。
計2回の予防接種する理由は1回だと抗体がつかない人がいるからです。確実に抗体をもつために計2回の予防接種を行なっています。
【風疹ってはしかと同じ?】
違います。風疹は麻疹(はしか)とは別のウイルスで感染するので、完全に別物です。
ただ風疹は麻疹(はしか)とよく似た症状が出現し、麻疹(はしか)よりも早く治るので「3日はしか」とも呼ばれています。
【風疹まとめ】
簡単に説明しましたが、風疹について知りたいことは解決しましたか?
30~50代の男性はぜひ一度ご自身の風疹抗体の検査をしに、近くの内科を受診してみてください。
また今後妊娠を考えている方も自分の予防接種歴や抗体について、家族に聞いておくのが大切です。そして心配だったら必ず確認することをお勧めします。